Coke ON(コーク オン)アプリの使用体験

[2024年06月配信]

今回は、コカ・コーラ社の対応自動販売機でドリンクを買うことができる「Coke ONアプリ」(以下「コーク オン」)について紹介します。

 

コーク オンは、コカ・コーラ社が提供しているスマートフォン用アプリです。
コカ・コーラ社のコーク オン対応自動販売機に接続することでアプリから好きなドリンクが購入できるものです。また、PayPay(ペイペイ)やd払いなどのバーコード決済、ICOCA(イコカ)やピタパなどの交通系ICカードなどの電子マネーとあらかじめ連携しておくと、自動販売機に現金を投入することなくドリンクを買うことができます。これにより、現金の投入にかかる手間が省け、お釣りの取り忘れも防ぐことができます。
 

このコーク オンを使うことにより、視覚障がいのある方は、自分のスマートフォンの音声を聞きながら、ほしいドリンクを選択できます。
これまで現金を投入後、適当にボタンを押し、自分の飲みたいドリンクが出てくるか、何が出てくるか、ドキドキしながらドリンクのボタンを押して購入していましたが、その心配もいりません。
また、車いす利用者など高いところに手が届きにくい方も、アプリからドリンクが選択できるので、選択の幅が広がります。手が届きにくいからほしくないけれど、仕方なく下の段にあるドリンクを買うといったこともありません。
 

2024年春にアクセシビリティー機能が強化されたコーク オン。
さて、その使い勝手はいかがでしょうか。

 

コーク オンには、「自販機を探す」という機能があります。
これは、現在地から20~30メートル圏内にあるコーク オン対応自動販売機を探すものです。自動販売機が見つかった場合、スマートフォンが振動し、自動販売機のブルートゥースの接続マークが点灯し、自動販売機がスマートフォンとの接続を待機している状態になります。
ただし、コーク オン対応の自動販売機が並んで設置されている場合や20~30メートル以内に複数台のコーク オン対応の自動販売機が設置されている場合、該当する自動販売機のうちいずれか1台が待機状態になります。
この場合、どの自動販売機が待機状態になるのかは環境によって異なります。
 

さっそく、「自販機を探す」機能を使って、自動販売機を探し、接続してみました。
「自販機を探す」を実行し、自動販売機を見つけるまではスムーズに操作ができました。自動販売機が見つかると、プッ、プッ、プッと端末が一定感覚で短く振動します。そして、自動販売機に近づくと、プププと端末の振動が小刻みに早くなります。
ところが、「自販機を探す」を実行し、自動販売機が見つかったものの、場所を知らせるために自動販売機から音が流れることもなければ、スマートフォン上にも自動販売機がある方向を知らせる情報がありません。
自動販売機に近づくとスマートフォンの振動が早くなりますが、自動販売機の方向や具体的な場所が分からない視覚障がいのある方にとっては、どの方向のどれくらい先に自動販売機があるのか知る手立てがありません。自力で自動販売機を見つけることが難しいケースも多いでしょう。

 

そこで今回は、ITステーション職員にFaceTimeをつなぎ、自動販売機まで誘導してもらいました。

 

無事に自動販売機までたどり着いたので、スマートフォンと自動販売機をブルートゥースでつなぎます。
自動販売機の前に立ち、コーク オンを起動すると、自動的に自動販売機への接続を促す画面が表示されます。
ただし、周囲の電波状況など、環境によって自動販売機への接続画面が表示されないこともあります。その場合は、「自販機を探す」を実行すると、自動販売機が見つかったことと、自動販売機への接続を促す画面が表示されます。
 

「自販機が見つかりました。自販機の販売中の文字にスマホを近づけると接続ができます。」と表示されたら、画面上にある「接続する」のボタンを実行すると自動販売機とスマホが接続できます。
「接続完了」の画面に切り替わり、決済手段を選択する項目と、接続している自動販売機で購入できる商品の一覧が表示されます。
 

商品の一覧では、商品名、ボトルタイプ、ホットかコールドか、容量、金額が表示されます。これらの情報は、スマートフォンの音声読み上げ機能を使うと、音でも確認することができます。
また、あらかじめ購入したい商品が決まっている場合は、画面上部にある「音声で製品を選ぶ」を実行し、声でほしい商品を伝えると、該当する商品が一覧表示されます。
自動販売機には20種類前後の商品が並べられているため、声で検索ができれば、一覧から商品を探す手間が省け、よりスムーズに目的の商品を選ぶことができます。
 

購入したい商品を選択すると、購入確認画面が表示されます。
再度、購入商品名や容量、金額などを確認し、画面を下から上にスライドするとドリンクが購入できます。
ガチャンと音が鳴り、商品が取り出し口に出てきたときは、「買えた!」とうれしくなり、達成感があります。
ただ、自動販売機とスマートフォンはブルートゥースでつながっているため、電波状況によっては接続が不安定になったり、一定の時間が経過すると接続が切れたりすることがあります。そのため、商品を購入するには、ある程度スマートフォンやアプリの操作に慣れている必要がありそうです。

 

障がいのある方向けに開発された専用のアプリではなく、一般に公開されているアプリがこのようにアクセシビリティーを強化して多くの人が使えるようにデザインされている点はなるほどと納得します。
商品の選択から購入まで自動販売機に触れずにできること、何より自分で好きな商品が選べること。いままで自動販売機でドリンクを買うことをあきらめていた人も気軽に買えるようになったという点で素晴らしいアプリだと思います。
ご興味のある方はぜひ試してみてください。

 

【参考】

今回もコーク オンアプリを使っている様子を動画にして掲載しています。
ご興味のある方は、下記URLをクリックしてご覧ください。

http://www.itsapoot.jp/mailmaga/CokeOntrial.html

 

【関連サイト】

コーク オンのアクセシビリティについて(日本コカ・コーラ株式会社)

https://www.coca-cola.com/jp/ja/sustainability/action/coke-on-accessibility

 

コーク オン アプリ(iOS版)

https://apps.apple.com/jp/app/coke-on/id1088184021

 

コーク オン アプリ(Android版)

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.coke.cokeon&hl=ja

 


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